変態は帰れ!
合宿所にて
会話のみ
「んう……ん?」
「あ、起きた?」
「…………何やってんのアンタ」
「やあ、おはようなまえ」
「おはようヒロト。で、私の上で何やってんのアンタ」
「何って、起こしに来たんじゃないか」
「……夜中の3時に?」
「だって、僕との愛の営みの時間が必要だからね!」
「私はそんなもの微塵も必要としてないから。ていうか、ドアの鍵ちゃんと掛けてた筈なんだけど」
「そんなものはピッキ……愛の力でどうとでもなるのさ」
「今ピッキングって言いかけたよね?完全に自白しかけたよね?」
「愛の力です」(キリッ)
「そんな犯罪的な愛の力は滅亡してしまえ」
「犯罪的だなんて心外だなあ、ただ情熱的なだけだよ!」
「どっちにしろ死ぬほど気持ち悪いからやめて」
「辛辣だね!でも…好きだよ、君のそういうところ…!」
「私はお前のそういうところが大嫌いだけどね」
「またまたー、照れなくていいのに」
「しね」
「大丈夫、なまえの本当の気持ちはちゃんと伝わってるよ!」
「しね」
「所謂ツンデレってやつだね!冷たい言葉を吐きながらも、内心では燃えるような熱い想いを抱いているんだよね」
「しね」
「そんなに恥ずかしがらなくたっていいさ。恋人なんだから、ときめきのひとつやふたつあって当然だろ?」
「しn…………ちょっと待て、誰と誰が恋人だって?」
「誰って、僕となまえに決まってるじゃないか!」
「あんたと恋人になった覚えはない。あと、今の今まで一瞬でもあんたにときめいたことはないから!」
「ははは、そんなに照れなくたって」
「照れてない」
「でも大丈夫、本当の気持ちはちゃんと伝わってるからさ!」
「あれこの流れさっきも聞いたよね」
「所謂ツンデレってやつだよね!」
「ヘドが出るほど嫌いなストーカー野郎にファイアトルネードかましたくなる気持ちがツンデレっていうんなら、多分私はそうなんだろうね」
「照れ隠しも可愛いよ、なまえ…」
「おい顔寄せてくるな神妙な顔で目閉じるな変態!」
「いたっ」
「何しれっとキスしようとしてんの?」
「えっ、そういう空気だったよね?」
「どこらへんが!?」
「大丈夫、優しくするから」
「円堂助けてもうこいつだめだ!!」
「フッ、僕といるのに円堂くんを呼ぶなんて…妬かせたいのかい?」
「寧ろ焼きころしてやろうか」
「好きだよ、なまえ…」
「あっこいつマジでもうだめだ」
変態は帰れ!
(そんなところもぜんぶ可愛いよ…)
(うるさい帰れストーカー!!)